2010年10月30日土曜日

ドナドナ


ナマステ ウッジョールです。
家の近くに、いつもはいない水牛が
2,3頭いました。
「なぜ、今日はここにいるの」と
ブバ(お父さん)に尋ねたら
「もう、子どもも産まないし、お乳もでないから
食肉用として、売られるんだよ。」
「じゃあ、もう年寄りなんだね。」
「そう、仕事が終わったんだ。」

なんだか、切ない気持ちになりました。
その時、私の頭の中で「ドナドナ」が流れてきました。
子牛ではありませんが、売られていくんだと
思うと、悲しい気持ちになりました。

でも、最後まで人の命を支える「血となり、肉となる」
この水牛の生命は、すばらしいものだと感じました。

売人に連れて行かれる姿は、心がきゅんと痛かったです。

スワガッタン


ナマステ ウッジョールです。
ドイツから学校にお客様が来られました。
個人の支援から始まった、この学校の校舎建設も
最終段階を迎え、+2(高校2年、3年)の
サイエンスコースが開設され、生物と科学の実験室が
できました。
首都カトマンドウの私立学校よりも立派じゃないかと
思われるこの学校は、この村にとって、本当に
自慢の学校です。進学率も他の村と比較にならないくらい
よく、スカーラーシップの制度も取り入れ、
貧しくても、気持ちさえあれば、学べるシステムを
このドイツの方々の協力のおかげで作ることができたのです。

だから、その歓迎振りは、ネパールの首相が来るよりも
すごいんじゃないかというくらい、
村を挙げての一大イベントでした。

ドイツの方々との出会いは私にとっても
いい出会いで、いろんな意味で刺激になりました。
一個人からここまでできるなんて本当にすごい!!

村の学校


ナマステ ウッジョールです。
私が配属されている学校を拠点に
村々の学校を巡回しています。
これで4校目。

はじめ、配属校に来たときは、
この村にしては立派だけど、日本と比べると
随分、質素でこれが、学校かー。という印象でした。
しかし、色々回ってみると、配属校は、立派で
すごく恵まれていることがわかりました。

今回、行った学校は建物がトタンでできていて
窓が少なく、電気もないので、教室に入ったとたん
とにかく、暗いという印象。
夏場は、ものすごく暑く、冬は寒いという
学ぶには最悪の環境のなか、子どもたちは
元気に、登校してきていました。
山の中にあるので、雨が降ると道がぬかるみ
歩いてくることは、困難。
場所によっては、土砂が崩れてくるんじゃないかと
思うところもあります。
先生の話では欠席も多いとのこと。
実際に行ってみて、そりゃそうだ。仕方ないと納得。

学力がつきにくいと先生方は嘆いておられましたが、
私が授業をしたときの子ども達の
キラキラした目は純粋で心から
私との勉強を楽しんでくれているようでした。
私が日本の手遊びや歌を教えると
すごい集中力で覚え、何度も何度も歌ってくれます。
そして、お返しとネパールの歌を歌ってくれました。
それは、何の歌か、意味もわからなかったのですが
5年生のクラス15人が、私に向けて
一所懸命、心を込めて歌っていることがわかり
途中から、なんともいえない感激を覚え、
涙が出そうになりました。
途中から教室に入ってきた先生も
こんなにすばらしい子ども達の歌声を聴いたことがないと。

今回2日だけ行ったこの学校のこどもたちから
とてつもなく、大きな感動をもらいました。
絶対、この学校にまた来て、この子ども達のために
私にできる精一杯のことをしたい、しなければならないと
思いました。

2010年10月24日日曜日

トレッキング2


ナマステ ウッジョールです。
トレッキングをして、ネパールのすごさを
実感しました。

その1
高い山が多いネパールでは、
荷物は人か馬(ロバ)で運びます。
今回のトレッキングでも、
ガイドとポーターを雇いました。
ガイドはもちろん道案内で添乗員のような
役割をしてくれます。
ポーターは私たちトレッカーの荷物を宿から宿へ
運んでくれます。
2,3人の荷物を一人で担いで運んでいる姿は到底、私たちにはできないたくましい姿でした。

ネパールの村では、子どもの時から山道を
荷物担いで、行き来するのが当たり前。
薪や水を運ぶのも子ども達の仕事。
今回のトレッキングで、そんな姿や山道の険しさを
目の当たりにした私は、ここで生活しているネパール人の
すごさに感心するばかりでした。

その2
村の人たちはあったかい。
トレッキング中に多くの村人と出会いました。
「ナマステ!」と挨拶すると誰もが
人懐っこい笑顔で「ナマステ!」と返してくれ
少しでもネパール語が話せるとわかると
本当に喜んでくれ、話をしてくれたり、
歌を歌ってくれたりします。
厳しい環境の中で暮らしているのに
みんな、明るい!
そのことにも、感心するばかりでした。

ネパール人から元気と勇気をもらいました。

2010年10月20日水曜日

トレッキング


ナマステ ウッジョールです。
4泊5日でアンナプルナのゴレパニ&タトパニコースを
トレッキングしてきました。

1日目、ポカラでは、雲ひとつない晴天で
アンナプルナ連峰が、抜けるような青空の中で
そびえ立って迎えてくれているようでした。

「よーし、今からトレッキング、がんばるぞー!!」と
心から、晴れやかな気分にさせてくれる素晴らしい景色。
出発前から、自然の雄大さに圧倒され、山々から片時も
目を離すことができませんでした。
「惚れた!!」

プーンヒルという、3200mまでの展望台の道のりは
遠く、途中、何度も休憩しながら、
登り坂を一歩、一歩前に進んで行く作業はまさに
今の私のネパール生活を物語っているようでした。

きつい中にも、楽しさがあり、人々の優しさに触れ
みんなで、たどり着いたときは、なんとも言えない
達成感がありました。

プーンヒルには、朝4時半から起きて、1時間かけて
登り、朝日が出るのを待ちました。
雲が少し、多かったのですが、朝の光が
ヒマラヤ山脈を照らす景色はもう、この世のものとは
思えないくらい、美しい!!!!
6,7,8000m級の山々がすぐそばにあり、手を伸ばせば
届くのではないかと思うほど近くで見ることができ
外は寒かったですが、胸の中から、熱いものが込み上がって
きて、しばらく言葉も出ず、見入ってしまいました。
ここは、まさに「神の世界」。
がんばって、登ってきたものだけが
その素晴らしい世界を見ることができる。
しかも、その時、美しく見えるかどうかも
神のみぞ知る。
今回、雲がありながらも、山々を見ることができたのも
神様に「見ていいよ!」とお許しをもらえたからかも知れません。

すべてのもの、人に感謝です。「ありがとう!」

2010年10月13日水曜日

pokhara


ポカラ

ナマステ ウッジョールです。
私はポカラという、ネパール第2の都市に来ています。
ヒマール(ヒマラヤ山脈)が間近に見え、
景色も空気も本当にきれいです。
また、トレッキングの出発点でもあるので
ポカラは、海外から多くの観光客が訪れます。

この時期は乾期で空気も澄んでいるので、
ヒマラヤ山脈を見ながら、散歩するだけでも
気持ちがいいです。

この山々が毎日、見られるなんて、羨ましい。
私もここに住みたーい!!

お泊りさせてもらっている家から見えた
ヒマール、みなさんも是非、見てください。

2010年10月1日金曜日

タイとベルト



ナマステ ウッジョールです。
中・高生に新しいネクタイとベルトが
渡されました。それも学校の名前入り!

ネパールの公立の制服といえば、
ブルーのシャツに紺のズボンかスカート。
みんな、清潔を心がけて着ていますが
1着しか持っていない子、兄、姉、知り合いの
お下がりを着ている子がたくさんいます。
日本では完全に捨ててしまうような服ですね。

そんな制服だけだったのですが、私の行っている
学校は、独自のネクタイとベルトを作ったようです。
ちょうど、それらを配るとき、
私は10年生(高校1年)のクラスにいました。
みんな、とてもうれしそうな顔をしていました。
しかし、問題発生!!
生徒達は、今までネクタイなんてしたことがない。
どうしめたらよいのか・・・??
もちろん、家に帰ってもネクタイをして
仕事に行っている家族はほとんどいないでしょう。
先生ですら、ネクタイをしている人は見たことがありません。
先生が前で教えていましたが、見ただけでは
生徒達は、よくわかりません。(そりゃそうだ)

結局、私が一人ずつ、ネクタイをしめることに
なりましたが、し終わった後、はにかみながらも
とってもうれしそうな顔をしていたのが
高校生でもかわいいなと思いました。

明日から自分でできるかな?ちょっと、心配。

生まれた!



ナマステ ウッジョールです。
ホームステイしている家の水牛(バイシ)が
子どもを生みました。

私が来た時には、もうすでに大きなおなかをしていて、
いつ生まれるのか楽しみにしていました。
ついに、生まれました。
残念ながら、夜中で生まれる瞬間を見ることが
できませんでしたが、朝、アマ(お母さん)が
「生まれたよ!」と教えてくれました。

すぐにカメラを持って、小屋に行くと
かわいい、生まれたばかりの子バイシがいました。
もうすでに、立っていて、生まれたばかりとは
思えない姿でした。

しかし、写真を撮ろうと、少し近づくと
母バイシが縄が切れるくらい、怒って
私に「来るな」と訴えていました。
私はこの家に来た新参者。
知らない不審者同然です。
さすが、母。動物の世界も子どもを守るために
身体を張って怒ります。やはり母は強し。

毎日、母バイシの様子を窺いながら
かわいい子バイシを見ている私です。